「SESから抜け出したい」
「下請けIT企業から、もう一段上の会社へ転職したい」
「基本情報技術者試験を取りたいけど、仕事をしながら何か月も勉強するのはきつい……」
そんな人に向けて、この記事では基本情報技術者試験に合格するための、できるだけ無駄を省いた勉強方法を紹介します。
先に結論から言います。
基本情報技術者試験は、仕事をしながらでも1か月・約80時間の勉強で合格を十分に狙える試験です。
私なら、
平日2時間 × 5日 + 土日10時間 = 週20時間
を4週間続けます。
つまり、
20時間 × 4週間 = 約80時間
です。
もちろん、IT未経験者やプログラミング経験がほとんどない人の場合は、さらに時間が必要になる可能性があります。
しかし、すでにIT業界で働いている人であれば、最初から何か月も参考書を読み続ける必要はありません。
この記事では、私ならどうやって80時間を使うのかを、科目A・科目Bに分けて説明します。
まず、基本情報技術者試験は転職に必要なのか?
結論から言うと、私はITエンジニアが転職を考えるなら、基本情報技術者試験はかなり優先度の高い資格だと考えています。
特に、
- SESから抜け出したい
- 下請けIT企業から転職したい
- 大手IT企業を目指したい
- 20代のうちに市場価値を上げたい
- 実務経験はあるけど、資格がほとんどない
という人にはおすすめです。
基本情報技術者試験は、ITエンジニアとして必要になる基本的な知識・技能を幅広く問う国家試験です。
IPAも、基本情報技術者試験について、IT全般に関する基本的な事項を理解して活用することや、システムの設計・開発・運用、情報セキュリティなどに関する知識・技能を求めています。
だから私は、基本情報を
「SESから抜け出すための切符」
くらいに考えていました。
もちろん、基本情報を取得しただけで転職できるわけではありません。
実務経験やスキル、面接、職務経歴書なども重要です。
ただ、
「私はITについて最低限これだけ勉強しています」
と客観的に証明できる国家資格を持っていることには意味があります。
特に、学歴や職歴に自信がない人ほど、資格によって「ITを勉強してきた」という証拠を作っておく価値があります。
基本情報技術者試験は「科目A」と「科目B」
現在の基本情報技術者試験は、以前の「午前試験・午後試験」という形式ではありません。
現在は、
- 科目A
- 科目B
の2科目です。
科目Aは60問・90分。
科目Bは20問・100分です。
昔の「午前・午後」という言葉が今でもネット上には多く残っていますが、この記事では分かりやすさを優先して、
旧・午前 ≒ 現在の科目A
旧・午後 ≒ 現在の科目B
として説明します。
そして、この2科目は勉強方法がかなり違います。
私は、
科目A=知識・暗記
科目B=問題を解く力・トレースする力
と考えています。
ここを理解してから勉強を始めると、かなり効率が良くなります。
私なら「1か月・80時間」で合格を狙う
私が基本情報を取り直すとしたら、次のスケジュールにします。
1週間
20時間
4週間
20時間 × 4週間 = 80時間
内訳は、
| 内容 | 勉強時間 |
|---|---|
| 科目A | 約40時間 |
| 科目B | 約40時間 |
| 合計 | 約80時間 |
です。
ポイントは、
「毎日少しずつ」ではなく、最初から80時間を確保すること。
です。
例えば、
平日
2時間 × 5日 = 10時間
土日
10時間
1週間
20時間
これを4週間繰り返します。
仕事がある平日は、通勤時間などのスキマ時間を最大限利用します。
科目Aは「過去問ゲー」と割り切る
まず科目A。
ここはかなり割り切っていいと思っています。
科目Aは、基本的に過去問を中心に勉強します。
もちろん、ただ答えを丸暗記するだけではありません。
重要なのは、
「なぜこの答えになるのか」を理解したうえで覚えること。
です。
私はこれを、
「理解したうえでの暗記」
と呼んでいます。
科目A対策で参考書は買わなくていい
ここはかなり強めに言います。
基本情報の科目A対策のためだけに、最初から参考書を買う必要はありません。
もちろん参考書が悪いわけではありません。
体系的に勉強したい人には便利です。
ただ、
「できるだけ短期間で合格したい」
という目的なら、私はまず過去問から入ります。
おすすめなのが、
基本情報技術者過去問道場
です。
過去問道場では、基本情報技術者試験の過去問題を大量に解くことができ、解説も確認できます。PCだけでなくスマートフォンでも利用できるため、通勤時間などのスキマ時間にも向いています。
▼ 基本情報技術者過去問道場
過去問を「20年分」やる
私がおすすめするのは、
できるだけ過去問を遡って大量に解くこと。
です。
過去問道場では、平成時代の問題から現在の問題まで幅広く収録されています。現在も大量の問題を利用できます。
ただし、ここで注意。
過去20年分を、そのまま現在の試験に出ると考えて丸暗記するわけではありません。
古い問題には現在の試験制度とは異なる部分があります。
そのため、
「昔から繰り返し問われているITの基本知識を身につける」
という目的で利用します。
そして、最新の試験形式についてはIPAの公式情報も確認してください。
1問2分で考える
例えば、
1年分を60問
と仮定します。
1問あたり約2分で進めると、
60問 × 2分 = 120分
つまり約2時間です。
これを大量に繰り返します。
もちろん、最初から2分で解ける必要はありません。
最初は分からない問題に時間がかかってもOKです。
重要なのは、
「問題を見る → 考える → 答えを見る → 解説を読む → 次へ進む」
というサイクルを高速で回すことです。
科目Aは「通勤時間」を使う
ここはかなりおすすめです。
科目Aはスマホとの相性が抜群です。
例えば、
朝の通勤30分
帰りの通勤30分
だけでも、
1日1時間になります。
これを20日続ければ、
20時間
です。
つまり、通勤時間だけで科目A対策の半分を確保できます。
おすすめの学習方法は、
「スマホで問題を解く → 間違えた問題の解説を読む」
です。
私がおすすめするスマホアプリ
スマートフォンで学習するなら、例えば以下のアプリがあります。
「基本情報技術者試験 科目A・科目B 全問解説」
私なら、
通勤=科目A
と完全に役割を決めます。
家に帰ってから、
「今日は何を勉強しようかな」
と考える必要がなくなります。
科目Aに40時間使う
80時間のうち、
約40時間を科目A
に使います。
目標は、
「過去問を見た瞬間に、問題の意味が分かる」
状態です。
単純な答えの丸暗記ではありません。
例えば、
「この用語は何?」
と聞かれたときに答えられる。
「この計算はなぜこうなる?」
と聞かれたときに説明できる。
そこまで持っていきます。
そして、本当の勝負は科目B
ここからが重要です。
個人的には、
基本情報の合否を分けるのは科目B
だと思っています。
科目Bでは、情報セキュリティと、アルゴリズム・プログラミングを中心に出題されます。特にアルゴリズムとプログラミング分野の比重が大きく、現在の試験では科目B20問のうち16問がこの分野、4問が情報セキュリティ分野です。
つまり、
科目Bは「なんとなく分かる」では厳しい。
ここは実際に手を動かす必要があります。
科目Bに参考書はいらない
ここも私の考えです。
科目B対策でも、最初から分厚い参考書を読む必要はありません。
むしろ、
問題を解く
↓
分からない
↓
解説を見る
↓
もう一度解く
↓
自分でトレースする
という順番で進めます。
まず「すーさん」の動画を見る
科目Bの勉強を始めるときに、私ならまず以下の動画を見ます。
すーさんの基本情報技術者試験・科目B対策動画
最初にこのような解説動画を1本見て、
「科目Bとは何を問われているのか」
を理解します。
最初から問題に突撃するより、
問題の見方を知ってから解く
ほうが効率的です。
科目Bで絶対に身につけたい「トレース力」
科目Bで重要なのが、
トレースする能力
です。
これは単純な暗記ではありません。
例えば、
A ← 5
B ← A + 3
A ← B × 2
という処理があった場合、
「最終的にAはいくつになるのか?」
を、処理の順番に沿って追いかけます。
このように、
プログラムがどのように動いているのかを、1行ずつ追いかける力
が必要になります。
これが「トレース」です。
科目Bは「なんとなく理解」が一番危険
ここはかなり重要です。
科目Bの問題を解いて、
「なんとなく分かった」
で終わらせてはいけません。
本番では、少し形を変えた問題が出てきます。
そのときに、
「前に似た問題を見たことがある!」
だけでは対応できません。
必要なのは、
「なぜこの処理になるのか説明できる」
レベルまで理解することです。
私なら科目Bに40時間使う
残りの40時間は、
科目Bに全振りします。
基本的な考え方は、
① 解説を見る
↓
② 問題を解く
↓
③ 分からなかったところを確認する
↓
④ もう一度解く
↓
⑤ 自分でトレースする
↓
⑥ 類似問題を解く
です。
これをひたすら繰り返します。
1か月の具体的な勉強スケジュール
ここまでの話を、実際のスケジュールに落とします。
1週目
平日
科目A:毎日2時間
過去問をひたすら解きます。
土日
科目A:5時間
科目B:5時間
この時点では、まず科目Aの全体像を掴みます。
科目Bについては、解説動画を見て問題形式に慣れ始めます。
2週目
ここから本格的に科目Bへ移行します。
平日
科目A:1時間
科目B:1時間
土日
科目A:3時間
科目B:7時間
科目Bでは、とにかく手を動かします。
3週目
ここからは、
科目B中心
です。
平日
科目A:30分~1時間
科目B:1~1.5時間
土日
科目A:2~3時間
科目B:7~8時間
科目Bの問題を繰り返し解いて、
「見たことがある問題」ではなく「初見でも考え方が分かる問題」
を増やします。
4週目
最後の1週間は実戦です。
科目Aについては、
過去問を解いて、間違えた問題を潰す。
科目Bについては、
時間を測って問題を解く。
ここで重要なのは、
本番と同じ時間感覚を身につけること。
です。
80時間を使い切る必要はない
ここまで、
1か月=約80時間
という話をしました。
ただし、
80時間勉強しなければ合格できない
という意味ではありません。
人によってはもっと短時間で合格できます。
特に、
- 現役ITエンジニア
- プログラミング経験がある
- 基本的なIT用語を知っている
- アルゴリズムに抵抗がない
という人なら、80時間も必要ない可能性があります。
逆に、
- IT未経験
- プログラミング未経験
- 数学やアルゴリズムが苦手
- 勉強習慣がない
という人は、1か月では厳しい可能性があります。
だから、
「誰でも1か月で合格できる」
とは言いません。
私が言いたいのは、
すでにIT業界で働いている人なら、最初から半年・1年という長期間を想定する必要はない
ということです。
「参考書を読むこと」が勉強ではない
資格勉強でありがちな失敗があります。
それが、
参考書を最初から最後まで読むことに時間を使いすぎる
ことです。
もちろん基礎知識を理解することは重要です。
しかし、試験に合格することが目的なら、
問題を解く
ことから逃げてはいけません。
特に基本情報では、
科目A=問題を大量に解く
科目B=実際に手を動かして考える
という勉強のほうが効率的だと私は考えています。
「勉強したつもり」にならないこと
資格勉強で一番怖いのは、
勉強した気になってしまうこと
です。
参考書を読んでいると、
「なんとなく分かった」
という感覚になります。
動画を見ても同じです。
「なるほど!」
と思います。
しかし、本番では自分で答えを出さなければいけません。
だから、
インプット3割、アウトプット7割
くらいの気持ちでいいと思います。
SESから抜け出したいなら、資格だけで満足しない
ここも最後に伝えておきたいポイントです。
基本情報技術者試験を取得したからといって、それだけでSESから脱出できるわけではありません。
転職では、
- 実務経験
- プログラミングスキル
- クラウド
- インフラ
- データベース
- 資格
- コミュニケーション能力
- 職務経歴書
- 面接
など、複数の要素が評価されます。
だからこそ、
基本情報=スタートライン
くらいに考えてください。
資格を取ったら、
「次に何のスキルを積むか」
を考えます。
私が考える「SES脱出」の順番
私なら、
① 実務経験を積む
↓
② 基本情報を取得する
↓
③ AWSなどのクラウド資格を取得する
↓
④ 自分の得意分野を作る
↓
⑤ 転職市場で自分の価値を確認する
↓
⑥ 大手IT企業・SIer・ITコンサルなどへ挑戦する
という順番で進めます。
基本情報は、その中の重要な一歩です。
まとめ|基本情報は「1か月・80時間」で一気に取りに行く
最後に、この記事の内容をまとめます。
基本情報技術者試験は、
ダラダラ半年勉強する資格ではありません。
もちろん人によって必要な勉強時間は違います。
しかし、すでにIT業界で働いているのであれば、
1か月・約80時間
を本気で確保して、一気に合格を狙うという方法は十分検討できます。
私なら、
週20時間 × 4週間
です。
そして、
科目A:約40時間
科目B:約40時間
に分けます。
科目Aは、
過去問中心。
通勤時間にスマホでひたすら問題を解く。
科目Bは、
動画で問題の解き方を理解して、あとはひたすら反復。
特に、
トレースする力
を身につける。
そして、最後まで忘れてはいけないのが、
「合格するための勉強」と「知識を身につける勉強」は完全に同じではない
ということです。
できるだけ無駄を省いて合格したいなら、
過去問を解く。
分からないところを理解する。
もう一度解く。
自分で説明できるまで繰り返す。
これでいい。
基本情報技術者試験は、ITエンジニアとしてのキャリアを上げるための「切符」の一つです。
特に、
「今のSES・下請け環境から抜け出したい」
と思っている人は、まずこの資格を取ってみてください。
資格を取っただけで人生が変わるわけではありません。
でも、
「自分は変わるために行動した」
という最初の実績にはなります。
私自身も、資格取得を含めて一つずつ自分の市場価値を高めながら、下請けIT企業から次の環境へ進んできました。
この記事が、今の環境から一歩抜け出したい人のきっかけになれば嬉しいです。



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